ゼンマイの推し事事情

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実写版『黒執事』の結局何がいけなかったのかについて語る

はい!ゼンマイです。

 

漫画の実写映画。今年もたくさん出る予定ですが、あなたの好きな作品はどうですか?僕の愛読書はすでにやられました。そう、『黒執事』です。記憶に新しいって方もいるのでは?

黒執事

黒執事

 

 

水嶋ヒロの復帰作として大々的に宣伝されましたが、まあ結果はお察しのとおり。今回はこれを、いち原作ファンとしていろいろ語ろうと思います。

 

まず大前提としてふたつ。ひとつは僕は『黒執事』を実写にするという企画そのものは肯定的だったということ。もうひとつは、この映画は地雷とわかっていてわざと踏みに行ったということ。それを踏まえた上で見てください。

 

 

まずもっとも議論になった、シエル(劇中では別の名前)役が男性じゃなくて女性という点。実は僕、これに関してはアリだと思っています。

というのも、シエルってすごく女顔で描かれています。むしろ、あれが似合う男性っていないんじゃないでしょうか。仮に僕が監督やるとしても、シエル役は女性でキャスティングしますね。

 

というか、配役に関しては結構アリだと思っていて、特にマダム・レッドと葬儀屋(二人とも作中では違う名前)は良かったです。優香は志村けんとのコントでのイメージが強かったから見直しました。庭師とシェフはハブられたけどなっ

 

 

じゃあ何がいけなかたのか。観た人ならなんとなく想像つくと思いますが、そう!時代設定です。『黒執事』の舞台はヴィクトリア時代の英国なんですが、この実写映画の時代設定は東洋文化と西洋文化が混在した謎の近未来。これは原作の時代設定が定まったのが2巻以降で、1巻の段階ではDSや携帯電話が出てきているところからきているのかもしれませんが、何にしても「こんな未来がいずれやってくる」と思わせるところがひとつもない。そしてこの奇妙な時代設定が終始感情移入の邪魔をして、ずっともやもやしちゃうんですよね。

 

そしてもうひとつ僕が冷めた部分。それは露骨に続編作る気満々な終わり方だったこと。良い映画の続編って、一作目でしっかり完結していて、その中身が良かったから作られると思うんですよ。それなのに、ただの原作レ〇プの誰得映画が「この伏線の回収は、続編に回しまーす」なんて終わり方するなんて、興ざめしかしません。ちなみに今のところ、続編を作るという情報は一切ありません。

 

まあ今『黒執事』は「〇〇編」ごとを「BOOK OF 〇〇」と区切ってアニメ映画にしていますが、こっちに策を切り替えて正解だなあと思うばかりです。今回の実写版は文字通り”黒歴史”となって、これ以上議論されることはないでしょう。

黒執事 Book of Circus Original Soundtrack

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